財産を自由にする究極のツール 未来信託活用のススメ

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財産を自由にする究極のツール 未来信託活用のススメ
 
未来信託は、
「脱・遺言」「超・家族信託」
を実現する仕組みです。
あなたの財産を未来に繋ぐための
「信頼関係を」をベースにした
「大人の約束」なのです。
 
河合 保弘 著
A5判・288頁(H210×W148×D14  500g)並製 
◆定価:本体価格 3,000円+税
◆ISBN978-4-911064-26-9  2034
◆2025年8月2日発売
◆デザイン:Izumiya
 
【著者略歴】
河合 保弘(かわい やすひろ)
中小企業総務部、医療法人理事などの経歴を経て、1993年司法書士登録。
開業以来一貫して予防法務とリスクマネジメントを専門とし続け、時代の要請に応じて遺言、種類株式、事業承継、企業再生などを主業務としてきたが、信託法改正以降は信託制度に着目、未来信託の組成支援、関連する講演と出版に特に注力しており、出版は小説11作品を含み25冊以上、講演実績は通算1000回を超える。2018年3月に60歳をもって「隠居」し作家生活に入ったが、「相続や単純な家族信託を超える未来信託」の普及を願って、2023年10月よりリアルの活動を再開、現在に至る。
専門著書:
「信託ならもめごとゼロ!新しい相続のススメ」(学研プラス・平成28年)「知識ゼロからの老後のお金の管理入門」(幻冬舎・平成28年)「家族信託活用マニュアル」(日本法令・平成27年)「知識ゼロからの会社の継ぎ方事業承継入門」(幻冬舎・平成27年)「種類株式&民事信託を活用した戦略的事業承継の実践と手法」(日本法令・平成27年)「民事信託超入門」(日本加除出版・平成26年)「ザ・企業再編/地域エクイティへの道」(梓書院・平成21年)「種類株式プラスα 徹底活用法」(ダイヤモンド社・平成19年)「WILL プロジェクト・間違いだらけの遺言を超える」(出版文化社・平成19年)「だれも言わなかった新会社法5つの罠と活用法」(出版文化社・平成18年)「会社の継ぎかたつぶしかた」(日経BP 社・平成16年)その他、共著などを含めて20冊以上
小説:
「~南北朝異聞~碧鏡・野田氏三代記」(つむぎ書房・令和6年)「日本人最後のファンタジスタ~非暴力・非服従の人・笹川良一物語~」(つむぎ書房・令和6年)「カイザリンSAKUR―~最後の女性天皇を巡るファンタジー~」(つむぎ書房・令和5年)「歴史体験ファンタジー・田和家の一族」(電子書籍・令和5年)「鴛鴦“OSHI―DORI”」(つむぎ書房・令和3年)「しらしんけん/何日君再来」(電子書籍・令和2年)「リネージュ」(電子書籍・令和2年)「ストロベリーランナー」(TEM 出版、令和2年)「Beautiful Dreamers」(電子書籍・令和2年)「エスコートランナーⅡ」(梓書院・平成23年)「エスコートランナーⅠ」(梓書院・平成22年)
 
【内容】
■未来信託とは?
未来信託、聞き慣れない言葉ではないかと思います。
この言葉は、2024年初頭に、著者を含めた信託の実務に関わる数人の有志で、使い古され、かつ意味が狭くなってきてしまった「家族信託」に代わって、本当の意味での個人間信託の真髄を示すための言葉として考案したものです。
平成19年(2007年)9月30日、小泉構造改革が示した「規制緩和」「自己責任」の考え方から、誰でも自由に信託が使えるよう、信託法が大改正され、旧法とは全く違う内容の「新たな法律」となって施行されました。
大改正によって旧信託法とは全く異なる新たな法律になっており、信託という仕組み対する解釈が根本的に変わっているはずなのですが、今に至ってもなお、旧信託法時代の発想のままの人が多いのです。
そこで「未来信託」という新しい用語で現行信託法を正しく解釈した上で、その無限の可能性に迫ろうと考え、本書を出版することにしました。
 
未来信託は、財産に自由を与える究極のツールです。財産の自由とは、所有者の意思の通りに財産が管理され、そして最も相応しい人にスムーズに承継されて行くことを言います。あなたの財産を、あなたの思い通りに動かすための仕組みなのです。
信託は、文字の通り「信じて託する」ことです。すなわち、財産の自由を作り出すために信託という仕組みを使い、所有者=委託者から大切な財産を託された人=受託者は、その仕組みを動かし、委託者の希望を実現するために全力を尽くすということになります。
 
本書では、具体的な活用事例などについて詳しく解説しますので、是非とも多くの方々、そして心ある専門家の方々にお読みいただき、「財産の世界の革命」に参加していただきたいと願っております。
 
【目次】
はじめに
財産の世界に革命を起こす未来信託!!
◆第1章財産は誰のもの? 契約は誰のため?
1―1 人が死んだら財産はどうなる?
1―2 80年間で大きく変わった社会
1―3 「天下の悪法」遺留分制度と持戻し制度
1―4 遺留分制度と持戻し制度の歴史
1―5 遺留分制度の「弱体化」
1―6 人が認知症になったら財産はどうなる?
1―7 本来は任意代理で片付くはずが
1―8 財産に関する法律は国が勝手に決めている
1―9 相続の原理と契約自由の原則
1―10 「相続」「後見」の本来の意味
1―11 小泉構造改革が残した新たな法律
1―12 信託法と民法との関係が大きく変わっている
1―13 信託法に散らばっている「別段の定め」の意味
1―14 「別段の定め」に関する異説があったが
1―15 解釈を間違っている我が国の「信託」制度
コラム:フランスとイギリス、対立の歴史と法制度の違い
◆第2章未来信託の仕組みと必要性
2―1 全てを解決できる「未来信託」の仕組みの説明
2―2 名義が変われば所有権は移転するのか?
2―3 どうして「超・後見」が可能になるのか?
2―4 生命保険と「相続」
2―5 どうして「脱・相続」が可能になるのか?
2―6 信託法の画期的な条文
2―7 その他にも無限に活用できる未来信託の仕組み
2―8 自己信託とは? 
2―9 では税金はどうなる?
2―10 納税者公平の原則と「節税」対策
2―11 不動産信託と流通税
コラム:我が国の法律の歴史と世界の情勢など
◆第3章未来信託をフル活用するために
3―1 「家族信託」の限界と多くの間違いを指摘
3―2 信託に公正証書や「信託口口座」は必要なのか?
3―3 間違ってはならない「優先順位」
3―4 追加信託とPour-Over-Will 
3―5 財産ごとの未来信託組成の方法
3―6 それでは「債務」は?
3―7 「信託財産責任負担債務」に対する大きな誤解
3―8 未来信託なら可能になること
3―9 未来信託は何歳から
3―10 種類株式や一般社団法人など周辺制度の解説
3―11 もう一つの課題「任意代理制度」
3―12 未来信託は、どの専門家に頼む?
3―13 無駄な財産争いのない平穏な社会に向けて
3―14 弁護士会と司法書士会が「民事信託ガイドライン」を制定
コラム:近代信託の原点・十字軍の物語
◆第4章未来信託を分かりやすく紹介
第1回「未来信託って何?」
第2回「相続の主役は誰?」
第3回「相続と信託の歴史」
第4回「新しい“財産”の考え方」
第5回「未来信託の“六大機能”」
第6回「未来信託の具体的な進め方」
第7回「従来の常識を覆した自己信託」
第8回「中小企業と未来信託」
第9回「株式信託の実務」
第10回「貸付金などの信託」
第11回「様々な未来信託の活用法」
第12回「ブーメラン型信託の活用」
第13回「民法の縛りを超える未来信託」
第14回「“事業信託”の考え方と活用法」
第15回「一般社団法人の基本知識」
第16回「一般財団法人の基本知識」
第17回「種類株式と属人的株式の基本知識」
コラム:アメリカの法制度と信託発展の歴史
◆第5章あらゆるシーンで使える未来信託の活用事例
〇パターン1:あなたの財産のために
第18回「認知症対策としての“家族信託”」
第19回「共有状態解消のための未来信託」
第20回「障がい者のための未来信託」
第21回「浪費者のための未来信託」
第22回「ペットのための未来信託」
第23回「永代供養のための未来信託」
第24回「生前贈与のための未来信託」
第25回「18歳から始める未来信託」
第26回「未成年者のための未来信託」
コラム:日本の信託の特殊な始まり方と思い込み
〇パターン2:あなたの次の世代のために
第27回「親亡きあと問題のための未来信託」
第28回「子亡きあと問題のための未来信託」
第29回「再婚夫婦のための未来信託」
第30回「新婚カップルのための未来信託」
第31回「おひとりさまのための未来信託」
第32回「国際承継のための未来信託」
第33回「遺贈寄付のための未来信託」
第34回「不動産法人化のための未来信託」
第35回「海外投資のための未来信託」
コラム:小泉構造改革と新たな信託制度
〇パターン3:あなたの会社や法人のため
第36回「一人会社のための未来信託」
第37回「事業承継のための未来信託」
第38回「隠居のための未来信託」
第39回「後継者育成のための未来信託」
第40回「贈与を先行する逆信託」
第41回「法人成り会社のための未来信託」
第42回「事情変更に対応するための未来信託」
コラム:信託の普及に反対する人たちの考え方と行動
〇パターン4:もっと凄い使い方
第43回「自己信託を使ったリースバック」
第44回「自己信託を使った資金調達」
第45回「権利制限のための未来信託」
第46回「コレクターのための未来信託」
第47回「未来信託を使ったホールディングス」
第48回「クラファンのための未来信託」
第49回「戻れるM&A を実現する未来信託」
第50回「事業レスキューのための未来信託」
コラム:「東京地裁平成30年9月12日判決」の真実
◆第6章未来信託の未来
未来信託が普及した、新しい時代の平和で穏便な社会を想像する
第51回「新時代に向けて、法改正への展望」
第52回「日本人の財産の未来について」
コラム:「同性婚禁止違憲判決」で大きく変わる世界観
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初版発行 2025年8月31日