世界旅行の参考書 あしたの旅~地球物理学者と巡るワンランク上の旅行案内

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世界旅行の参考書 あしたの旅~地球物理学者と巡るワンランク上の旅行案内

地球上につまらない場所はない!!
A Journey to a New World
新たな旅への誘い
旅は人生に楽しみや希望を与えてくれます。

神沼 克伊 著
四六判・316頁(H188×W128×17 350g)並製 
◆定価:本体価格 2,200円+税
◆ISBN978-4-909090-87-4 C0026
◆2022年12月7日発売
◆デザイン:izumiya

【著者】
神沼 克伊(カミヌマ カツタダ)
国立極地研究所並びに総合研究大学院大学名誉教授
固体地球物理学が専門
1937年6月1日生まれ
神奈川県出身
1966年3月 東京大学大学院修了(理学博士)、東京大学地震研究所入所・文
部教官助手、地震や火山噴火予知の研究に携わる。
1966年12月~1968年3月 第8次日本南極地域観測隊越冬隊に参加。
1974年5月 国立極地研究所・文部教官助教授に配置換え以後極地研究に携わる。
1982年10月 文部教官教授
1993年4月 総合研究大学院大学教授兼任
【主な著書】『南極情報101』(岩波ジュニア新書、1983)、『南極の現場から』(新潮選書、1985)、『地球の中をのぞく』(講談社現代新書、1988)、『極域科学への招待』(新潮選書、1996)、『地震学者の個人的地震対策(三五館、1999)、『地球環境を映す鏡南極の科学』(講談社ブルーブックス、2009)、『みんなが知りたい南極・北極の疑問50』(ソフトバンククリエイテブ、2010)、『次の超巨大地震はどこか?』(ソフトバンククリエイテブ、2011)、『白い大陸への挑戦日本南極観測隊の60年』(現代書館、2015)、『南極の火山エレバスに魅せられて』(現代書館、2019)、『あしたの地震学』(青土社、2020)、『あしたの南極学』(青土社、2020)、『地球が学者と巡るジオパーク日本列島』(丸善、2021)、『あしたの火山学』(青土社、2021)、『あしたの防災学』(青土社、2022)、『地震と火山の観測史』(丸善、2022)他多数。

【内容】
旅は人生に楽しみや希望を与えてくれます。よく考えてみれば、人生では次の瞬間に何が起こるかは分からないのですが、私たちは未来に希望を持って過ごしています。そして旅は「あした」以後の生活に新しい変化が期待できる、イベントなのです。
現代は数多くの旅の企画が新聞やテレビをはじめ、多くの媒体を通して宣伝される時代になりました。「有名な観光地を非常に安い金額で旅行できる」、「一度の旅行で沢山の観光地を回れる」など、それぞれの旅の特徴が宣伝されています。旅に出ようとする人たちは、その旅の良し悪しを見抜き、参加するかしないかを決めなければなりませんが、実際は老いも、若きもその眼力がないまま旅を選び参加してしまう人が少なくないようです。
旅は新しい知識を与えてくれます。自分に知的財産を増やしてくれる楽しい手段です。だから人々は「あしたの旅」に期待するのです。特に海外への旅は、地球を知り、自然を知り、そして人間活動を知ることによって、人間は自然の中に生かされているという摂理を実感できます。少しの努力で、あなたの旅は物見遊山から自己啓発、より良い人生を歩む旅へと高められます。
平和な日本を起点に、私たちは地球上のいろいろな地域の旅を楽しんでいます。大変すばらしい世の中になったと、戦争を知る世代の私は感慨にふけります。一方、50余年の外国旅行の中で見聞した日本人の行動には、疑問も持ちました。根本的には、この人は何のために旅行しているのだろうという素朴な疑問です。もう少し考えて旅に出ていたらもっと楽しかったのではないかと思うこともしばしばです。特に未知の地域での旅は、多くの新しい知見を得ることができるのに、なぜしないのだろうかと考えてしまいます。
広告や店頭での説明から、その旅の良し悪しを判断する眼力を養うには、やはりある種の情報収集が必要です。そんな情報を一冊の本にまとめておくことは、旅を計画している人たちに必ず役立つでしょう。いや、役立つ本を世の中に出すべきなのです。
旅の本によく見られる個人の体験記では、多くの場合、主観や自慢話に終始し、指摘が偏ります。まさにグローバルに役立つ情報が必要なのです。
日頃から考えていたそんなことをまとめ、観光旅行を計画している人たち、特にこれから旅を楽しもうと考えているシニアの方たちの参考になればと本書を執筆しました。ただ分からないのはコロナ禍の影響です。これから少なくとも数年は、新型コロナウイルスの感染の有無や対策が旅を選び、旅を始める重要な要素になることは間違いありません。ロシアのウクライナ侵攻による東ヨーロッパの不安定さも気になります。それらの情報こそがこれまでは見ることもなかった外務省のウェブサイトにある海外旅行者への注意や世界各国の外国人客受け入れ状況などにも、注意する必要があります。旅行会社任せではなく自分の目で確かめることが、自分自身の視野を広げてくれるのです。
山の高さや標高などは「理科年表2022」によります。本書を手に取ってくださった読者のこれからの旅がさらに楽しく、質の高いものにレベルアップする参考になることを願っています。

【目次】
はしがき
■第1章 人はなぜ旅に出るのでしょうか
1 あなたはどうして旅に出たいのですか
2 目的をもって旅に出る人
3 目的が無く旅に出たい人
4 何を見たいか
5 どこに行きたいか
6 自分の目標をはっきりさせる
7 探検と冒険
8 冒険旅行
9 私の夢の冒険旅行
10 私の旅
■第2章 個人旅行
1 個人旅行の推奨
2 パスポートの取得とビザの取得
3 保険の話
4 空港での保安検査所対策
5 個人旅行で困ること
6 個人旅行的なパッケージツアー
7 検疫の強化
■第3章 団体旅行(ツアー)
1 団体旅行の良い点、困ること
2 ツアーの選び方
3 価格を考える
4 添乗員の良し悪し
5 ありがたかった添乗員
6 嬉しくない添乗員
7 チベット旅行
■第4章 旅の危険
1 外務省のホームページ
2 郷に入れば郷に従え
3 平和ボケを自覚
4 若気の至りもほどほどに
5 君子危うきに近寄らず
6 パスポートを戻したスリ
7 一皿700万ドルのカレーライス
8 届かないスーツケース
■第5章 地球を知り国を知り人を知る
1 地球上に「つまらない場所」はない
2 ネパールに亜熱帯地域や釈迦生誕地
3 アフリカに人類遺跡を訪ねる
4 四聖人の遺跡を訪ねる
5 地球最古の姿と三大滝
6 地球上最後のフロンティア
■第6章 経験者のおすすめポイント
1 世界遺産を訪れたい
2 自然景観に惚れる
3 自然景観を創る水の力はすごい
4 水が創る繊細な自然景観
5 火山の驚異
6 国立公園に行こう
7 人間の創造はすごい
8 地球の割れ目に立とう
9 地球上の花を愛でる
10 中国を知って日本を知ろう
11 偉人の足跡を訪ねる
12 博物館・美術館巡り
13 寺院巡り
14 街並み
15 野生動物
16 シルクロードのオアシスを訪ねる
17 ミイラに興味はありませんか
18 地球上で最高額の旅
19 赤道での出来事
20 塩のホテル
■第7章 クルーズ
1 クルーズの特徴
2 河船のクルーズ
3 海のクルーズ
4 パナマ運河とスエズ運河
あとがき

◎奥付情報
印刷・製本 亜細亜印刷株式会社
初版発行 2022年12月10日