はじめての放射線治療 その疑問に答えます

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はじめての放射線治療 その疑問に答えます

推薦‼ 茂松直之先生(日本放射線腫瘍学会 理事長)
 「がんと診断された患者さんやご家族の必読書です」

放射線でがんを治す!!
私がお目にかかれる患者さんはほんの僅かです。ですから、多くのがん患者さんに、放射線治療はがんの正当な標準治療なのだということを、お伝えしたいのです。

笹井 啓資 著
四六判・292頁(H188×W128 380g)並製 
◆定価:本体価格 2,000円+税
◆ISBN978-4-909090-66-9 C0077
◆2021年12月16日発売
◆Izumiya

◎著者プロフィール
笹井 啓資(ささい けいすけ)
順天堂大学大学院医学研究科放射線治療学 主任教授
1957年2月6日生
新潟県出身
1981年3月 弘前大学医学部卒業
1990年3月 京都大学大学院修了(医学博士)
天理よろづ相談所病院医員、京都大学医学附属病院助手、スタンフォード大学客員研究員、京都大学医学部講師、助教授をへて2000 年4 月順天堂大学医学部教授、2002 年11 月新潟大学大学院医歯学総合研究科教授、2009 年6 月 順天堂大学医学部教授、2013 年4 月 現職

◎内容
ひごろ、放射線治療の外来で診療をおこなっています。来院される患者さんが主治医から放射線治療を勧められて、「もう見放されたんだ」「自分のがんは治らないのだ」と気落ちされている場合や、「放射線なんか怖くて怖くて」と大変な心配をされていらっしゃる方を数多く見てきました。ちまたには、放射線の恐怖をあおる報道が山ほどあります。私のところにおいでになる患者さんは、本当に心細いお気持ちでいらっしゃるように思います。
本書に書いたことを外来へ来られた患者さんに時間をかけて説明すると、安心され笑顔でお帰りになることが多いように思います。私と話をすると心が落ち着いて安心すると、お褒めをいただくこともしばしばです。私は、これまで勉強してきたこと、経験してきたこと、多くの患者さんから教えていただいたことを普通に説明しているにすぎません。おそらく、多くの患者さんが、不確かで不十分な情報のため、放射線治療に対して誤解や不必要な心配をされているのではないかと思います。
私がお目にかかれる患者さんは、ほんの僅かです。本書では、これから、がんの治療を受ける患者さん、放射線治療を受けようとされている患者さんやご家族に、がんの標準治療としての放射線治療について理解していただき、体に合った治療法を決めたり、不必要な心配をしたりしないでよいように、放射線治療について解説したいと思います。
本書は一般の方向きに書いたつもりですが、内容的には最新の知識を含んでいます。放射線治療専門医が非常に少ないため、専門医不在の施設では放射線治療はブラックボックスではないかと危惧しています。個々の疾患については細かくは記載してありませんが、臓器別の概要をつかむことはできると思います。医療関係者にも読み物としてお読みいただけると思っています。
がんの標準治療として重要な役割をはたしている放射線治療をご理解いただき、ご自身、ご家族の治療にお役立ていただけると幸甚です。

◎主要目次
●序 章
はじめに 
がん細胞は放射線に弱いのです
放射線治療事始め
がんの標準治療としての放射線治療
自己紹介
●1章 放射線治療を知ろう
こんな治療法です
放射線治療は怖くない
神話と迷信
治療と仕事の両立
心や経済などのサポート
●2章 放射線治療の最前線
スタッフ
放射線治療の手順
治療を受けるときに注意すること
治療の種類
進化を続ける放射線治療
放射線治療の誤解
副作用
放射線治療をやってはいけない場合
●3章 治療法を決める
治療法を決めるために知っておくべきこと
おもな治療法
緩和治療・何もしない選択
がん治療法の選択はご自身で
どの病院で治療をうけるか
セカンドオピニオンのすすめ
がん治療の怪しげな話
●4章 それぞれの病気での放射線治療
乳がん
前立腺がん
脳腫瘍
鼻、口、のどのがん(耳鼻咽喉科領域の病気)
肺がん
食道がん
胃がん
肝、胆、膵のがん
肛門と直腸のがん
膀胱と尿管のがん
子宮がん
卵巣がん
女性の外陰部のがん
皮膚がん
骨や筋肉などのがん
骨転移
悪性リンパ腫
白血病
骨髄腫
良性の病気
おわりに

◎奥付情報
印刷・製本 モリモト印刷株式会社
初版発行 2021年12月31日