[新版] 医療機関・介護施設のリハビリ部門管理者のための実践テキスト ~部門管理に必要な7つのストーリー~

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[新版] 医療機関・介護施設のリハビリ部門管理者のための実践テキスト~部門管理に必要な7つのストーリー~

リハビリセラピストがリーダーシップを身につけ管理者として成長するための理論と実践を学ぶ‼
Withコロナ、自然災害、働き方改革、ハラスメント・・。
今、環境の変化に対応できる管理者のマネジメント力求められています。
三好 貴之 編著
A5判・256頁(H210×W148 400g)並製 
◆本体価格 2,600円+税
◆ISBN978-4-909090-61-4 C2047
◆2021年6月24日発売
◆Cover Design 有吉一男

◎著者プロフィール
●三好 貴之(みよし たかゆき)
株式会社メディックプランニング代表取締役/ 経営コンサルタント/ 作業療法士/ 経営学修士(MBA)/一般社団法人Medi-Care Management 協会代表理事
佛教大学、日本福祉大学、岡山大学大学院卒。専門は、病院・介護施設におけるリハビリ機能強化による経営戦略立案で、全国多数の病院・介護施設のコンサルティングを実践中。また、講演では、年間2,000 名を超える医師・看護師・リハビリセラピスト・介護士など病院・介護施設の管理者に対する指導とアドバイスを行っている。また、著書に『マンガでわかる介護リーダーの仕事』(中央法規出版)をはじめ多数の業界誌に特集、連載記事を執筆している。
●細川 寛将(ほそかわ ひろまさ)
作業療法士/ 保健学修士/ 米国NLP 協会™ 認定NLP プラクティショナー/医療介護領域複業パラレルキャリア研究家/医療法人陽明会まごころの杜施設長/株式会社クリエイターズ取締役/一般社団法人守破離代表理事/一般社団法人Medi-Care Management 協会副代表理事
星城大学・大学院卒。医療介護業界における「複業・パラレルキャリア」研究の第一人者。複業解禁による企業採用強化や個人キャリアの可能性を医療介護業界に広めるべく奮闘中。
自身も介護施設の施設長でありながら、複数の法人役員やプロジェクトリーダーを実践。セラピスト向けの個別コンサルティングや講演には多くのセラピストが押し寄せている。また、米国NLP 協会™ 認定NLP プラクティショナーを保有しており、医療介護現場におけるコミュニケーションの重要性についても発信している。
●廣瀬 哲司(ひろせ てつじ)
作業療法士/BMIA 認定コンサルタント/株式会社Social Code CDO(Chief Design Officer)/合同会社CX代表社員/合同会社リハコン役員/一般社団法人Medi-Care Management 協会専務理事
急性期、回復期の経験後、救急病院にて手の外科専門の外来立ち上げに従事。自らのライフワークであった写真を使った広告事業参入と同時に、リハビリテーションに特化した介護施設・介護事業の管理職として1 拠点のトップマネジメントを経験。現在は株式会社にて医療福祉に係る営業企画・ビジネスモデル構築を行いながら、医療介護業界に特化したシェア人事サービスを展開。様々な法人の採用、教育、経営支援等を行っている。
●甘利 秋月(あまり しゅうげつ)
言語聴覚士/合同会社KoKoRo 企画代表社員/障害児向け学習塾 学舎KOKORO代表/医療介護福祉コンサルタント/米国名称独占資格 LSVT®LOUD 認定士/一般社団法人 Medi-Care Management 協会常務理事
防衛大学校卒。陸上自衛隊に入隊後、幹部自衛官にて管理職・幹部職を10 年ほど経験。複数の災害派遣における現場指揮官を始め、教育訓練・情報管理責任者などに従事しつつ約100 名のリーダーを経験。医療界に転身後は言語聴覚士として活動する傍ら、医療法人の戦略戦術企画室責任者、教育企画責任者等に従事。複数の大学の非常勤講師や職能団体の役員としても活動する。令和2 年より合同会社KoKoRo 企画を設立。障害児向け学習塾の運営や、全国の医療介護福祉施設等の経営・業務改善、管理者育成支援を行う。

◎内容
「リハビリ部門のマネジメントを学ぶ場がない!まずは7 つの手法を学びましょう」
私(三好)は、全国の医療機関や介護施設の経営指導を行っています。具体的には、リハビリテーションを「より効率的かつ効果的に」提供されるように現場のマネジメントシステムを考え、クライアントに提案し、最終的に「利益を出す」のが仕事です。一般的には、「経営コンサルタント」と言われており、リハビリセラピストでこのような仕事をしている人は日本でも数名しかいません。
かつて、経営者からリハビリ部門に求められていたのは、「患者や利用者へのリハビリ提供」でした。そして、リハビリ部門管理者に求められていたのは主に「教育・人材育成」でした。しかし、今ではどうでしょうか。教育・人材育成に加え、収益管理、報酬改定対応、多職種連携、多事業所連携など多岐に渡ります。さらに、診療報酬、介護報酬の基本報酬が下がっていくなか、リハビリ部門の役割は医療機関、介護施設の経営にとって非常に重要度を増しています。つまり、リハビリ部門の役割が重要になってきているということは、「リハビリ部門管理者の役割も重要」となってきているのです。さらに、リハビリ部門内では、急激なスタッフ増加やリハビリセラピストの働く価値観が多様化し、特にモチベーションマネジメントはリハビリ部門管理者にとって欠かせないマネジメントとなってきました。
しかし、残念ながら私たちリハビリ業界では、管理者を育成し、マネジメントを学ぶ土壌がまだまだ整備されていません。結局、多くのリハビリ部門管理者は、マネジメントを学ぶ場がないために「手探り状態」で日々のマネジメントに追われているのではないでしょうか。
では、リハビリ部門管理者に限らず、「マネジメント」はどのように学べば良いのでしょうか。それには大きく2 つの方法があります。第1 に、「持論から学ぶ方法」と第2 に、「理論から学ぶ方法」です。本書は、「理論」を中心にまとめました。私や他著者が、全国の医療機関や介護施設で実践している施策の根底にある「理論」を明示することで、読者の皆さんが再現性をもってリハビリ部門のマネジメント実践に取り組んでいただけるのではないかと思っております。
内容は、「外部環境」「リーダーシップ」「フォロワーシップ」「マネジメント」「教育・人材育成」「コミュニケーション」「キャリアデザイン」の7 つの手法になります。これらは、リハビリ部門のマネジメントを実践していく上で、最低限度必要なものを取り入れています。
今、時代は大きく変化しています。2020 年に始まった新型コロナウイルス感染症対策など、リハビリ部門を取り巻く環境は常に変化し、リハビリ部門管理者のマネジメント力が重要視されているのです。新版では、この時代の変革期に対応するために加筆、修正いたしました。特に、2020 年から始まった新型コロナウィルス感染症への対応や、自然災害、働き方改革やハラスメントなどを新たに追記しました。
本書の7 つの手法を1 つひとつご自身で深めていただければと思います。

◎目次
■第1 章
外部環境要因を知る
Before story「こんなはずじゃなかった長澤PT 部長の葛藤」
1-1 はじめに
1-2 リハビリ部門管理者がマネジメントを学ぶ意義
1-3 リハビリ業界をとりまく時代の変化
1-4 過剰供給時代に向けての人材育成・キャリアデザインの重要性
After story「外部環境要因を学び経営メンバーへと認められた長澤リハ部長の変貌」
■第2 章
リーダーシップの基礎知識
Before story「地域包括ケア病棟の松本リーダーの挫折」
2-1 リーダーシップ論の変遷とリハビリ部門への適応
2-2 各役職に求められるリーダーシップ(部長、科長・主任、リーダー)
2-3 各役職に求められるフォロワーシップ
2-4 論理的思考による部門運営のすすめ
After story「リーダーシップの発揮方法を学んだ松本の改革」
■第3 章
リーダーシップとフォロワーシップの融合
Before story「生え抜き住友主任のジェネレーションギャップ」
3-1 リーダーがフォロワーから信頼を得る3 つの要素
3-2 モチベーションリーダーシップ
3-3 フォロワーシップ
3-4 フォロワーシップとリーダーシップの融合
After story「世代間ギャップを越えるリーダーシップとフォロワーシップ」
■第4 章
リハビリ部門のマネジメント
Before story「マネジメントを知らずに受け身だった小出主任」
4-1 経営資源のマネジメント
4-2 業務マネジメント
4-3 時間マネジメント
4-4 会議マネジメント
4-5 緊急時のマネジメント
After story「マネジメントによる効率化でラクになる」
■第5 章
リハビリ部門の教育・人材育成
Before story「自分の考えを押し付けたプリセプター吉本の失敗」
5-1 臨床教育とは
5-2 3 つの能力開発
5-3 OJT とOFF-JT の有効な使い分け
5-4 セラピストのキャリア育成システム構築(新人、現職、管理職)
After story「クリニカルラダーで教育を整理」
■第6 章
リハビリ部門のコミュニケーション
Before story「新任科長小坂のコミュニケーションの壁」
6-1 コミュニケーションの基礎(言語・非言語コミュニケーション)
6-2 効果的なコミュニケーション① アサーション・DESC 法
6-3 効果的なコミュニケーション② コーチング・NLP
6-4 効果的なコミュニケーションの実践
After story「コミュニケーションスキルで問題解決」
■第7 章
リハビリ職のキャリアデザイン
Before story「“一生安泰”なんてあり得ない。9 年目遠藤のキャリアデザインとの出会い」
7-1 リハビリセラピストにキャリアデザインは必要か?
7-2 キャリアデザインの活用をどう考えていくべきか
7-3 医療・介護のビジネスモデルを俯瞰する
7-4 これから求められるのはビジネスモデルへの理解
After story「セラピストとしてのキャリアデザインで社会問題を解決していく」

●奥付情報
印刷・製本 藤原印刷株式会社
初版発行 2021年6月30日