市場メカニズムとDCF法による 原発選択の是非

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|本の詳細

国家の庇護泣き原発の市場競争力を問う。
あなたは、一蓮托生のロシアンルーレットを選びますか?
火力・水力・原子力・風力・地熱など、電力のエネルギー源として何を選択するのが最も経済的なのかをDCF法により採算比較を行い、
さらに、政治、労働、医療、国際動向にも鋭い洞察を加え、私たちは原子力発電を続けるべきか捨てるべきかを問うています。
管理会計とDCF法の究極のテキスト!!
書名:市場メカニズムとDCF法で決める 原発の是非―電力のエネルギー源別発電事業の採算性比較
著者:茂腹 敏明
◆A5判・352頁(H210×W14 430g)
◆ISBN978-4-909090-09-6 C0036
◆2017年12月発売
◆Cover Design 有吉一男
●著者プロフィール
昭和47年3月 東京大学教養学部教養学科卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に入社し長期貸付を経験
昭和54年1月 監査法人榮光会計事務所(現新日本 監査法人 )勤務にて会計監査とコンサルティングを経験
昭和57年3月 公認会計士登録 税理士登録
昭和60年1月 茂腹敏明公認会計士事務所開設
昭和63年6月 ㈱M&A研究所取締役に就任し、金融機関担当者向けの合併買収(M&A) 研修講義中の企業評価、営業権評価部分を担当
昭和63年6月 ㈱日本興業銀行嘱託に就任し、著名有力企業についての事業承継、M&A及び企業組織再編成のスキーム立案につき多数関与
平成6年4月 中小企業金融公庫顧問就任
平成13年5月 東京中小企業投資育成㈱顧問
平成18年6月 東京証券取引所一部上場会社の社外取締役就任
以上の経歴において、M&A・企業価値評価・事業再建・事業プランニング関連の仕事に加え、計数管理システムの概念設計、計数指標についての社員教育指導、総合企画業務、トヨタ生産方式に基づく生産性向上活動プロジェクトに従事。
平成29年3月末 資格返上にて、公認会計士・税理士業務を廃業
著書
『M&A事典』プレジデント社(昭和64年)-初版の企業評価部分担当
『未公開会社の会計ビックバン』清文社(平成13年1月初版)
『未公開会社株式の評価』清文社(平成15年12月初版)
『銀行法務21(別冊)事業再生シリーズ』経済法令研究会 - 平成16年7月号投稿
『相対取引における<未相場>株式・新株予約権の評価と実務マニュアル』清文社(平成18年4月初版)
『非上場株式鑑定ハンドブック』中央経済社(平成21年12月初版)
他、企業価値評価、M&A、計数管理に関する単行本への論文寄与多数
●目次

一 採算性測定の基礎知識から全体構造を見渡せる概念道具を探す
  1 性能比較とコストパフォーマンス比較(採算性比較)との対比
  2 採算性測定指標の拡大事例
  3 2の事例を「電力のエネルギー源別発電事業の採算性比較」に適用すると
  4 全体構造を見渡すにはどうするか?
  5 全体構造を踏まえた上のコストパフォーマンスを測定するにはDCF法が優れている
二 DCF法を理解する前に原価計算アプローチの諸問題を知る
  1 採算性判定に使う「思考の枠組み」の2つの流れ
  2 原価計算の注意点で特に大事なこと
  3 稼働水準のタイプを理解する
  4 想定稼働水準設定を間違わない
  5 想定する設備償却年数に税法の法定耐用年数は使わない 
三 DCF法適用の概要
 1  DCF法の体系
 2 選択理由
 3 収支予測図表 と事業現在価値額計算表
 4 収支予測図をイメージする
四 DCF方式適用事例
 1 想定事項
 2 注意事項
 3 収支予測表・事業現在価値額計算表一体表例
 4 問題点
 5 実は一体表から電源エネルギー別の電力単価が算出できる
五 経営事実等とそこから読み取れること
 ≪経 営 事 実 等≫ 
  (1)採算に合わないために既存原発閉鎖
  (2)原発新設計画撤回
  (3)原発への政府支援
  (4)エンロンが原発保持を理由に投資リスクが極めて高いとして四国電力買収断念
  (5)原発供給企業GEのジェフリー・イメルトCEOの発言
  (6)エネルギー白書記載の電力のエネルギー源別KWH当たりコスト
  (7)大島堅一教授著作「原発のコスト」
  (8)金子勝教授著作「原発は火力より高い」
  (9)ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス配信による各発電コスト
 ≪筆 者 の 私 見≫ 
 1 読むに当たって、銘記すべきこと
 2 有価証券報告書から実際に生じている電力コストを計算する
  (1) 北海道電力株式会社
  (2) 四国電力株式会社
  (3) 北陸電力株式会社
 3 有価証券報告書上のデータを、経営意思決定用の原価計算アプローチに使うときに生じる弊害を踏まえた上で、コスト計算結果から読み取れること
 4 コスト構造分析
  (1) 北海道電力株式会社
  (2) 四国電力株式会社
  (3) 北陸電力株式会社
 5 予備知識1 コスト構造分析に必要な知識
 6 予備知識2・・原子力発電コスト構成要素の特異性
 7 コスト構造分析結果から読み取れること
 8 筆者の私見結論
六 超長期視点で電力のエネルギー源別の採算性比較をなす
 1  DCF法・原価計算の矮小化した使い方の是正と限界及び別アプローチの必要性
 2 必要予備知識 〈技術進歩の進捗度合いを測定する指標に何を使うか?〉
 3 電力コストが発生する局面及びコストを左右する要因
 4 コストに影響を与える留意点
 5 留意点態様を電力のエネルギー源別に探る
 6 太陽電池・風力発電が普及しない理由及び操作性の視点からの発電エネルギーの選択
 7 他の自然エネルギーを利用した発電の課題
 8 電力の同一エネルギー源の中における課題
 9 技術進歩の方向性及び技術的解決の可能性
 10 原子力発電の「安全性の確保」が特別である理由
 11 求められる技術革新
七 ドイツにおける電力のエネルギー源選択決定思考
 1 経済合理性判断思考がなじまない課題へのアプローチの仕方を示した好事例論考
 2 答申書の枠組み
 3 なぜ電力のエネルギー源選択が責任倫理的な決断であるのか?
 4 リスクの受けとめ方の変化
 5 答申書は原子力事故損害に関して2つの相対立するリスク見解を示す
 6 AとBのリスクの双方の立場からの共通の判断
 7 答申書の記載文の見解要約と疑問点
八 過酷事故の発生確率が小さいことを持って原発を是としてよいのか?→リスク社会において発生確率を社会的文脈の中でどう読か?
 1 確率論は没価値的な概念道具。その使用是非はそのときの社会的文脈によって決まる
 2 過酷事故対策・原発の是非判断に確率論を使うことを社会的文脈の中で読み取る前に必要な知識
 3 原発安全評価に確率論が使用されることになった経緯
 4 原発の安全性評価に確率論を使用するときの考え方は現行いかなるものであるのか?
 5 原発過酷事故対策に確率論を使用することへの素人が抱く素朴な疑問
 6 原発に限らず、リスクと確率論を扱う科学技術政策論には如何なるものがあるのか?
 7 不確実性状態では、原発過酷事故の発生確率が小さいことを理由に原発を是とする見解は、非適合
九 内部被曝がもたらす環境・生命・健康への危害の真実を知り、それを巡っての《良心的な科学者 × ICRP》という対立構図を知る
 1 低線量内部被曝がもたらすその危害の真実を解説した著作物
 2 低線量内部被曝がもたらす危害の疫学的立証例
 3 原発を含む核施設が、周辺の住民にもたらした危害の疫学的立証例
 4 原発事故による放射線降下物がもたらした危害の疫学的立証3例
 5 核実験に起因する放射線降下物がもたらした危害の疫学的立証3例
 6 統計学的な相関関係を手がかりにした因果関係の究明
 7 原子力産業が被ばくの真実を隠蔽・歪曲してきた理由とその手口
 8 被ばくの真実の歪曲に抗した良心的な科学者の烈伝
 9 議論形成の場の中心に、国際放射線防護委員会(ICRP)という団体が存在
 10 ICRPが勧告する被ばく線量基準をどう解釈するか?
十 労働災害・労働疾病の深刻度と発生頻度から電力エネルギー源を選ぶ
 1 視点の多様性の確保の必要性
 2 放射線業務従事者が被る業務上疾病の知識の必要性
 3 放射線業務従事者とその死亡者遺族による係争事件
 4 法規制
 5 原発過酷事故を火山噴火に譬えれば、原発の業務上疾病は前兆である微動地震
 6 労働災害・労働疾病の深刻度と頻度から電力のエネルギー源を選択する
 7 ニュークリア・ノマド
 8 日本国の原発における現場作業の労働環境についての周知の異論のない事実
 9 推論されること
 10 事実であるか否かにつき認識が対立する証言
 11 実効線量が許容量を超えることが、黙認あるいは放置されているのか?
 12 下請多重構造下での最底辺での放射線業務従事者は使い捨ての消耗品
 13 下請多重構造が原発の安全確保に与える悪影響
 14 原発を熟知している現場監督(故平井憲雄さん)の実態告白から真実を知る
 15 再びニュークリア・ノマドについて
十一 エネルギー自給・外交・軍事・国家財政から見た原発
 1 エネルギー自給から見た原発
 2 外交から見た原発 → 日本国の原発の出自
 3 軍事から見た原発
 4 国家財政から見た原発
十二 被爆と被曝の比較から原発事故の本質を見極め、確率論が隠れ蓑になっていることを知る
 1 原発過酷事故における被害の本質はどのようなものか?
 2 確率論が隠れ蓑になっている
 3 リスクが現存しても、研究上はその存在の統計的有意性を検出できない事態がある
十三 原発の対立構造を、市場メカニズムを使って解決する
 1 市場メカニズムを使う場合の暗黙の社会合意的な前提
 2 原発の是非を市場の判断に任せたスウェーデン
 3 スウェーデンの政策を日本が導入できるか?
 4 特に技術進歩と技術革新を促進する競争環境制度設計が求められる。
 5 公平な競争環境条件整備の障害となる難問
 6 原発過酷事故の発生確率(=リスク)をどう扱うか
 7 最初に発電設備が真っ2つに崩壊するという最悪な過酷事故を想定
 8 市場メカニズムを使って過酷事故被害賠償リスクを予め金額としてつかみ、その額を
 9 社会制度設計の最低限の制約条件である「個々人の自由意思の尊重」を原発が侵す→原発はロシアンルーレットを強要する
 10 「個々人の自由意思の尊重」侵害を防ぐ策
 11 ニュークリア・ノマドの存在を許すことは人間としての存在尊厳侵害を認めること
十四 結論 
《付属論稿》 過酷事故対応損害保険料を考慮した原発の採算性調査
 1 2つの記事
 2 『東京新聞』の記事への疑問と推測される前提条件
 3 民間損害賠償責任保険は、発生確率をどう見込んでいるのか?
 4 過酷事故対応費用を損害保険料に入れ込んだときのエネルギー源別コスト比較
 5 年間保険料を加算した、水力、汽力、内燃力、原発のコスト比較
●奥付情報
印刷・製本 亜細亜印刷株式会社
初版発行 2017年12月25日