Q&A課税実務における有利・不利判定

た税務のめの 民法講義広告

|本の詳細

税務上の基本的な取扱いは理解できたが、実際の有利・不利判定になると判断できない。しかし、クライアントからリクエストがあるのは、当然ながら有利・不利判定というのが、課税実務です。
本書は、有利・不利判定だけでなく、肝心の「留意点・盲点、レアケースの」にも重点を置いて解説しています。
 
伊藤 俊一 著
A5判・504頁(H210×W148 750g)並製 
◆本体価格4,200円+税
◆ISBN978-4-909090-37-9 C2034
◆2020年2月26日発売
◆Cover Design 有吉 一男
 
◎著者プロフィール
伊藤 俊一(いとう しゅんいち)
1978年(昭和53年)愛知県生まれ。愛知県立旭丘高校卒業後、慶應義塾大学文学部入学。その後、身内の相続問題に直面し、一念奮起し税理士を志す。税理士試験5 科目試験合格。一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務専攻修士課程修了、現在、同博士課程在学中。慶應義塾大学「租税に関する訴訟の補佐人制度大学院特設講座」修了。都内コンサルティング会社にて某メガバンク本店案件に係る、事業再生、事業承継、資本政策、相続税等のあらゆる税分野を担当。特に、事業承継・少数株主からの株式集約(中小企業の資本政策)・相続税・地主様の土地有効活用コンサルティングは勤務時代から通算すると数百件のスキーム立案実行を経験しており、同業士業からの御相談件数は20,000件(令和元年7 月1 日現在、税理士・公認会計士・弁護士・司法書士等からの御相談業務)を超えており、豊富な経験と実績を有する。
・厚生労働省ファイナンシャル・プランニング技能検定(国家資格)試験委員
・認定経営革新等支援機関
【所属学会】
・税務会計研究学会所属
・信託法学会所属
【執筆実績】
ロギカ書房『「税理士(FP)」「弁護士」「企業CFO」単独で完結できる中小・零細企業のためのM&A 実践活用スキーム』
ロギカ書房『中小・零細企業のための事業承継戦略と実践的活用スキーム』
ロギカ書房『Q&A 非上場株式の評価と戦略的活用スキーム』
ロギカ書房『みなし贈与のすべて』
税務弘報平成30年年4 月号「事業承継税制 平成30年度改正の使い勝手のホントのトコロ」、税経通信平成28年10月号「「種類株式」と「民事信託の活用」自社株承継スキームへの当てはめに係る留意点」、日本経済新聞朝刊平成25年12月25日21面「マネー&インベストメント」にインタビュー記事が掲載 他多数。東京税理士会等セミナー件数は年間約130本を超える。
税務上の基本的な取扱いは理解できたが、実際の税務上の有利・不利判定になると判断できない、しかし、クライアントから実際にリクエストがあるのは当然ながら有利・不利判定業務というのが、課税実務です。
本書の特色は単なる税務上の有利・不利判定だけに及ばず、有利・不利シミュレーションにおいての大前提である肝心の「留意点・盲点の総おさらいや、レアケースについての記述」に重点を置いたところです。
 弊所伊藤俊一税理士事務所は、主に中小企業・零細企業の事業承継、資本政策、組織再編、M&A、相続対策等々に係るご質問に特化した「コンサル質問会」(主催:株式会社KACHIEL(カチエル))及び通常の課税実務に係る質問会「専門家のための税務SOS」(事務局:株式会社バレーフィールド)のご回答、及び複数社の会計事務所、税理士法人様の上記に係る顧問業務を取り扱っています。
 本書のQ&Aは上記の「実際に税理士等士業様」からご質問・ご相談を受けた事項をヒントに、「不動産関係税制、Ⅱ複数税目関係、Ⅲ資本戦略・組織再編成・M&Aに係る税制、Ⅳ個人資産税・法人資産税(相続税・贈与税・所得税)に係る税制、Ⅴ消費税・印紙税に係る税制」に分類し直し、回答を「税務上の有利・不利判定」という視点で、再編集したものです。本書の性格上、上記理由から極めて実践的な書籍になったものと思われます。
 類書においても、本書の目次の項目に係る「基本的な課税関係」や「(法務等含めた)諸手続きについては網羅されている節があります。当然、そういった網羅性を重視した「教科書」も必要であることは否定していません。
 しかし、実務では、税務上の基本的な取扱いは理解できたが、実際の有利・不利の判定になると判断できない、でも、クライアントから実際にリクエストがあるのは当然ながら有利・不利判定業務なのです。そこで、本書では、「ノウハウ」「アイディア」「知恵・創意工夫」といったものを現場のコンサルティングでの所感を踏まえながら執筆しました。
また、「有利・不利判定」も組織再編成、グループ通算制度(旧連結納税制度)等の類書に多いのですが、単なるパターン別の数値の羅列になっていることが多く、肝心のシミュレーションにおいての大前提である「留意点・盲点の総おさらいや、レアケースについての記述」があまり言及されていません。筆者自身、「留意点・盲点の総おさらいや、レアケースについての記述」を極力意識して執筆に備えた次第です。
 
◎目次
Ⅰ 不動産関連税制
QⅠ-1 社長(オーナー)の自宅購入は、「個人購入」と「法人購入」どちらが有利?
QⅠ-2 「居住用財産3,000万円控除の特例適用」と「住宅ローン控除適用」どちらが有利?
QⅠ-3 土地売却時の取得費は、「概算取得費を用いる」と「市街地価格指数を用いる」どちらが有利?
QⅠ-4 借地権について、「事後に無償返還届出書を提出」と「自然発生借地権を算定し等価交換」どちらが有利?
QⅠ-5 不動産所有型法人スキーム策定において、「土地建物ともに売却」と「建物のみ売却」どちらが有利?
Ⅱ 複数税目関係
QⅡ-1 「役員報酬の増額」と「法人課税所得の増加」どちらが有利?
QⅡ-2 社長(オーナー)からの貸付金、「生前に精算する」と「精算しない」どちらが有利?
QⅡ-3 オーナーへの貸付金は、「解消する」と「解消しない」どちらが有利?
QⅡ-4 退職金を、「現金で支給する」と「現物で支給する」どちらが有利?
Ⅲ 資本戦略・組織再編成・M&A に係る税制
QⅢ-1 株主への資金還元方法として、「配当する」と「配当しない」どちらが有利?
補問A 完全支配関係(100%グループ内)の資産移転方法について、基本的な留意事項
補問B 保険積立金は譲渡損益調整資産か?また、適格現物分配できるか?
QⅢ-2 配当するなら、「資本剰余金を配当する」と「自己株式の取得(金庫株)にする」どちらが有利?
QⅢ-3 事業M&A における、「株式譲渡スキーム」と「事業譲渡スキーム」どちらが有利?
QⅢ-4 株式譲渡スキーム事業M&A において売主が個人・買手が法人の場合、「単純売却」と「売却前に種々の手法を重ねて使う」どちらが有利?
【実践例1 】株式譲渡スキームにおける個人株主、法人株主混在パターンの実例、違法配当の有効性
【実践例2 】医療法人M&A の実践事例/理事退職金の過大性の考え方
【実践例3 】同族法人間M&A において事業譲渡した場合の営業権の評価
【実践例4 】第三者M&A において欠損会社が事業譲渡する場合における営業権の評価
【実践例5 】得意先を含めた資産の譲渡の所得区分
【実践例6 】税理士事務所の事業承継 営業権譲渡に係る課税関係
補問C  M&A 関連費用の取扱い
QⅢ-5 少数株主からの買取請求があった時、「そのまま応じる」と「非訟事件にする」どちらが有利?
QⅢ-6 不要不動産を切り分けたい場合、「不動産をそのまま売却する」と「不動産会社株式を売却する」どちらが有利?
QⅢ-7 会社の期限切れ欠損金がたまっている場合、「そのまま切り捨てる」と「何らかの収益付けをして欠損金を解消する」どちらが有利?
Ⅳ 個人資産税・法人資産税(相続税・贈与税・所得税)に係る税制
QⅣ-1 「養子縁組をする」と「しない」どちらが有利?
補問D 再転相続の有利・不利判定
QⅣ-2 各事業体の比較について、パス・スルー課税の諸論点と、業種に合った事業体選択の有利・不利
QⅣ-3 「生前贈与する」と「相続税を支払う」どちらが有利?
QⅣ-4 「オーナー個人財産の法人への流入」と「事業承継税制をそのまま適用」どちらが有利?「持株会社にする」と「本体会社そのままに適用する」どちらが有利?
補問E 事業承継税制(特例)適用時のクライアント要請別の有利・不利判定
QⅣ-5 贈与税の納税猶予において「相続時精算課税併用(平成29年度改正)」と「暦年課税」どちらが有利?
QⅣ-6 個人確定申告における、「純損失の繰越控除」と「繰戻還付」どちらが有利?
補問F 個人事業の事業廃止の意義とは
Ⅴ 消費税・印紙税に係る税制
QⅤ-1 消費税、「本則課税」と「簡易課税」どちらが有利?
QⅤ-2 消費税、「一括比例配分方式採用」と「個別対応方式採用」どちらが有利?
QⅤ-3 契約書の記載事項による有利・不利
【資料1 】誤りやすい事例集(資産課税編)
【資料2 】資産課税関係 誤りやすい事例(土地等譲渡所得関係)
【資料3 】質疑応答事例 土壌汚染地の評価
【資料4 】3000万円特別控除制度創設までの居住用財産を譲渡した場合の特例の経緯
 
●奥付情報
印刷・製本 藤原印刷株式会社
初版発行 2020年3月10日